コラム&レポート

2017年11月23日report
タイで働く日本人のための異文化適応トレーニング 公開講座
レポート
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サイコム・ブレインズUBCLでは、去る2017年11月23日(木)に、「タイで働く日本人のための異文化適応トレーニング 公開講座」をバンコクにて開催しました。

本講座は、日本人と、タイ人の同僚・部下・上司との間で生じる誤解や摩擦の要因となる「文化的な価値観の違い」を理解し、解決する手法を学ぶことを目的としています。カリキュラムは「文化と経営」の分野における世界的権威であるホフステード教授の実証研究に基づく理論/フレームワーク「6次元モデル(※1)」を基に構成されており、講師の体験談を中心に構成される従来の異文化理解の研修とは一線を画する内容となっています。

本講座では、まず「文化とは何か?」を改めて正しく理解し、考え方の軸となるフレームワーク(6次元モデル)を学びます。そのうえで、演習やリアルな状況設定を題材にしたロールプレイを通じて、どのようにビジネスの現場でモデルを応用するのかを具体的に学び、使えるスキルとして習得してゆきます。

講座の受講者には、文化的価値観を数値化して検証することができるオンラインアセスメント「カルチャーコンパス(※2)」を事前に受診いただき、クラス当日、結果レポートが提供されます。

担当講師は、横浜市立大学の大西教授です。大西教授はタイを含む東南アジア各国での駐在員としての経験やタイ国立マヒドン大学経営大学院(CMMU)での5年にわたる教鞭経験があります。異文化マネジメントに関する多数の講演の実施や研究論文の発表、書籍の出版など、この分野における知識&経験が豊富で、タイ語も堪能なうえ、ホフステード博士認定機関(Hofstede Insights)による専門的なトレーニングも修了しているエキスパートです。

クラスの風景

クラス当日は、参加者の人数がやや少なめだったこともあり、講師との距離感が非常に近く、和やかな雰囲気でクラスは進みました。午前中はレクチャーを中心に、ランチタイムには「赴任するならどこの国がよい?きつい?」といったよもやま話から、タイでのドライバーとのつきあい方、といった日常に役立つお話も。ランチの後には事前に受診していたオンラインアセスメントの結果レポートが配られ、午後からは演習やグループワーク、ケース分析を中心としたセッションが始まります。自身の受診結果レポートの結果と、演習やグループワーク、ケース分析を通じて、午前中に学んだ国民文化を分析する軸となる「ホフステードの6次元モデル」を自身の職場で使えるスキルとして習得してゆきます。



クラスの後半には、学んだ知識を振り返りながら、参加者から日ごろから抱いていた様々な疑問や課題が共有されました。

例えば、

  • ・優秀なタイ人社員を抜擢したいと思っているのだが、どのように進めればよいか。
  • ・タイ人社員の採用について特に注意点は?


こうした質問に対し、国民文化を形成する地理的・歴史的要因や宗教的・教育的・言語的影響も解説に加えながら、気を付けた方がよい点、望ましい進め方、登用・採用するべき理想の人物像など、異文化マネジメントに関する専門知識と自身の駐在員時代の経験に基づき、親身なアドバイスが提供されてゆきます。講師からの「○○の場合、どうしますか?」「○○については、どう考えますか?」といった投げかけにより、参加者は学んだ知識と自身の職場の状況を照らし合わせながら、異文化マネジメントと異文化間コミュニケーション、特にタイ人社員をいかにマネジメントしてゆくか、どのように自身をタイの価値観にあわせて組織をマネジメントゆけばよいか、について理解を深めてゆきます。

1日を通して、講師が1つ1つ丁寧に受講者からの質問に回答してゆく様子と、講師からの問いかけを受けて深く内省している受講者のみなさんの様子が事務局スタッフとしてとても印象に残っています。このコースで学んだ「異文化理解と適応」の基礎を、これからのタイ人社員とのやり取りのなかで実践し、ぜひ成果に繋げていっていただきたいと思います。

最後に、今回のご参加者のアンケート結果をご紹介します。次回は2018年3月中旬の開催を予定しています。実務で役立つ、本物のトレーニング・プログラムです。ぜひこの機会に、より良い異文化コミュニケーションと異文化マネジメント能力の強化を通じた業務効率の改善のために、当公開講座をご活用いただければと存じます。クラス当日、皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。

※1)ホフステードの6次元モデルとは

異文化と組織文化研究の世界的権威であるヘールト・ホフステード教授が、国別の文化の違いを分類・スコア化したものです。6つの次元(切り口)から国民の文化を分析し、各国の平均的傾向を数値化することで、各国の相対的位置づけを把握することができます。当モデルは、IBMの社員(72か国・11万6千人)を対象に同教授が行った調査およびその後の長年の研究・理論がベースとなっています。

※2)カルチャーコンパスとは

「ホフステードの6次元モデル」をベースとしたオンラインアセスメントツールです。このアセスメントによって、「自分自身」「日本人の平均」「関心のある国の国民の平均」の三者による価値観の違いを、客観的に把握することができます。診断レポートでは、価値観の違いにより起こりうる問題を把握することができ、スタッフ、取引先、顧客など、ビジネスでより良い関係を構築する手がかりを得ることができます。


<診断結果レポート(サンプル)>

担当講師のプロフィール

HisaeKawashima

大西 純Professor Dr. Jun Onishi
教授・経営学博士

オハイオ大学、青山学院大学卒業後、ニコン、大和証券、リョービに通算20年程勤務。ニコン在職時にシンガポール、香港に駐在。その後、起業しタイを拠点に貿易業を営む。仕事の傍ら、チュラロコーン大学、タマサート大学で修士号を修得し、アジア工科大学院で国際ビジネスの博士課程を修了(Ph.D. international business)。その後、マヒドン大学経営大学院で起業学科長を5年勤めたのち帰国し、国立大学法人弘前大学で国際交流センター長を務める。公立大学法人横浜市立大学国際総合科学部経営学コース教授として現在に至る。専門は人的資源管理で、研究の中心はアジアに進出している日系企業における現地人と日本人管理職との職場でのトラブルを「職場摩擦」と名づけ、その原因と解消法を緻密な現地調査に基づいて明らかにすることである。これまでに60本以上にわたる論文、学会発表、講演があり、異文化マネジメントの専門家として活躍。日本語、英語、タイ語、スペイン語で講義を行うことができるポリグロットである。主な著書に「タイ駐在のためのタイ入門」「Working Japanese in Southeast Asia」等がある。

参加者プロフィール

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参加者の満足度

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参加者の声

当日実施したアンケートで頂戴した受講者の声(抜粋)をご紹介します。

Q.参加の理由
  • タイ人従業員とのコミュニケーションで困っていた。
  • 勤務先の勧め/上司の推薦
  • 社長が以前受講し、かなり参考になったということで紹介を受けた。
  • ネット検索で面白そうな講座だと思った。
Q.参加後の感想
  • タイ人とコミュニケーションをはじめてから2カ月弱。日ごろ感じていたことや、不可解に思っていた点の、根本的な理由や背景が良く分かり、非常にすっきりした感じ。タイ人の価値観に対して逆の対応をしていた部分が多くあることにも気づいた。これから全面的に考え直しが必要な点もありそう。
  • 社内での知識・経験や本からの知識だけだったので、深いところが知れて良かった。
  • アセスメントレポートで自分自身の価値観に関する結果を見て、自身が気づいていなかった点について書かれていて驚いた。従業員とのコミュニケーションで上手くやれるように活かしていきたい。
  • タイ人の考え方の背景がよく分かった。当社の組織強化のために活用してゆきたい。
  • 完璧な正解はないと思いますが、実例を挙げて頂きながらのセミナーだったので、非常にわかりやすく、タイの歴史・文化を理解できた。今日学んだ内容を振り返りながら、明日から業務で活用してゆきたい。

異文化におけるコミュニケーション上のリスクをマネジメントする

サイコム・ブレインズでは、グローバルに活躍する人材に必要なスキルを以下の3つと定義しています。

  • ・担当する職務領域における高い専門性(=プロであること)
  • ・コミュニケーション力
  • ・異文化への適応力


これらの中でも、円滑にビジネスを進めるために“異文化への適応力”が非常に重要であると考えています。

各国の価値観と本人の価値観の“差異”から生ずる「コミュニケーション上のリスク」は数値化が可能です。リスクの程度を数値化して客観的に認識すること、そうしたリスクをマネジメントするノウハウをフレームワークに落とし込んで理解し、対処法を学んでおくことは、事業のグローバル展開とビジネスの成功を目指すための、即効性のあるソリューションであると弊社は考えています。

サイコム・ブレインズUBCLでは、こうした異文化適応トレーニングの公開講座を定期的に開催し、在タイ日系企業で活躍されている赴任者の皆さんを積極的にサポートしてまいります。

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