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アキバ在住アナリストのブログvol.36             秋葉原の冬景色〜光輝くLEDイルミネーション(08年 11/28更新)  

アキバ在住アナリストの石原昇です。

11月に入り、今年も秋葉原UDXではクリスマスイルミネーションが始まりました。見どころは、UDX1階の西側広場に設置されたハンドベルの自動演奏とツリーや壁面に装飾されたLEDイルミネーションです。来年1月末まで秋葉原の冬の夜を彩ります。

40万球のLEDが幻想的空間を演出
40万球のLEDが幻想的空間を演出

LED(Light Emitting Diode)は、直訳すると、光を発生するダイオードで、電気を流すと発光する半導体の一種です。人類のあかりの歴史を振り返ると、ろうそくやランプに始まり、先進国にガス灯が設置されはじめた1810年代以降、約60年ごとに大きなイノベーションがありました。1879年には初の「電気のあかり」となる白熱灯がエジソンによって製造され、1938年には放電で発生した紫外線を蛍光体に当てて可視光線に変換する蛍光灯がGEから発売、そして1996年には現在のLED照明の原型となる白色LEDが日本で誕生しました。

UDX東側デッキのLEDはJR秋葉原駅からも見えます
UDX東側デッキのLEDはJR秋葉原駅からも見えます


白色LEDの世界の市場規模は2006年で3485億円、2009年に4000億円を超え、2015年には6500億円に達するものと予想されます。その用途は、表示用インジケーターから、携帯電話やパソコンの液晶ディスプレイのバックライト、そして昨年からは自動車のヘッドランプに採用され始めました。

広がる白色LEDのアプリケーション
広がる白色LEDのアプリケーション
(クリックすると大きな画像がひらきます)


今後の期待分野は世界で10兆円規模のある照明市場です。この分野は環境問題からも注目されています。地球温暖化防止の目標値を定めた京都議定書では、2012年までに、高効率照明器具の普及により、家庭・業務用途をあわせて国内で約340万トンの温室効果ガス削減を求めています。現在使用されている白熱灯が白色LEDに代替されれば400万トンの削減効果があり、これをクリアできます。

今年は、アフリカ開発会議、洞爺湖サミットが日本で開催され、高効率照明器具が話題になりました。これらを前に政府は2008年4月に、2012年を目処として、原則、白熱電球の生産中止を各メーカーに要請しました。いち早く、わが国初の電球生産の起源をもつ東芝ライテックが、2010年を目処に一般白熱電球の生産(年間約4,000万個)の中止を前倒しで発表しました。

LED照明推進協議会(JLEDS)がまとめた「白色LEDの技術ロードマップ」によれば、一般照明用途としては、現在用いられている景観・店舗用のものを始めとして、2010年頃には商業施設を中心に普及が進み、2015年頃からオフィスや住宅向けに普及が進むものと見られます。白色LEDの発光効率(lm/W)は、白熱灯の10〜15 lm/Wを上回り、既に80 lm/W以上に達し、蛍光灯と並ぶ水準になっています。
LEDは、CICOM BRAINSのカリキュラムであるMOT (Management of Technology)の格好のテーマでもあります。次世代のあかりに至る「プロダクト・イノベーション」、白色を発光させるメカニズムや製造方法の「プロセス・イノベーション」、有機ELなど競合技術との「研究開発ポートフォリオ」、開発メーカーの日亜化学工業や豊田合成の「知的財産戦略」、途上国支援も含む「環境マネジメント」、徳島などを核にした「産業クラスター論」などです。

秋葉原の電気街の店頭でもLED照明を目にするようになりました。東芝ライテックの40W相当の電球型LEDの場合、同性能の40W型白熱電球と比べて価格は1個7,500円前後と数十倍もしますが、寿命は2万時間と13倍も長く、電力消費量は5.3Wと7分の1の省エネです。ecoの世界を切り開くLEDの今後に注目です。

LEDを最前列に展示するオノデンの照明器具コーナー
LEDを最前列に展示するオノデンの照明器具コーナー

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