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アキバ在住アナリストのブログvol.56               アキバ界隈の建造物〜2013年春は3大跡地の再開発が竣工 (13年3/12 更新)

アキバ在住アナリストの石原昇です。近年大きく変貌を遂げたアキバ界隈。2005年の秋葉原クロスフィールドのオープンを皮切りに、ヨドバシAkiba、TX駅ビル、2つのホテルの完成を経て、2010年のアトレの開業で、駅前は様変わりしました。今年2013年の春は、駅の南西エリアにある3大跡地の再開発プロジェクトが姿を現します。


万世橋駅と交通博物館の跡地に立つ「JR神田万世橋ビル」
万世橋駅と交通博物館の跡地に立つ「JR神田万世橋ビル」


1月に竣工したのは、「JR神田万世橋ビル」。地上20階・地下2階。屋上庭園には太陽光パネル、地下には電気自動車の充電設備も完備した最先端の環境対応ビルです。オフィススペースには上下水道分野のプラントエンジニアリング企業「メタウォーター」が入居しました。また3〜4階には、300名収容のホールや、フローリングのスタジオルーム、調理台を設置したキッチンルーム、可動畳のある畳ルームなど、個性的なスペースが設置されています。4月からは、ここで、大人の休日「ステーションコンファレンス万世橋教室」として、美術鑑賞、料理教室、ファイナンス講座などのカルチャースクールが相次ぎ開講される予定です。

この土地は江戸時代には、筋違見附(すじかいみつけ)という広場があり、脇には神田川が流れ、日本橋や両国と並ぶ交通の要衝として賑わいました。1912年(明治45年)には、中央線の一大ターミナルとして東京駅よりも早く、荘厳な赤レンガの万世橋駅が開業し、東京名所として絵葉書にもなりました。駅舎の2階にあった食堂は、芥川龍之介や菊池寛などの文士が集うサロンになっていたそうです。その後、交通博物館(1936〜2006年)が併設され、1943年の廃駅を経て、交通博物館の閉館までの間、長きにわたり多くの人々に愛されてきました。

今後、春以降、万世橋高架下は、神田川との親水性が向上した空間として蘇り、アーチ内部には商業施設がオープンする予定です。夏以降は、今も残る万世橋駅のホームと階段の遺構が整備され、展望カフェや屋外デッキが設置される予定です。


万世橋駅中央階段の遺構は回廊として現在整備中
万世橋駅中央階段の遺構は回廊として現在整備中



続いて3月下旬には、2003年に統廃合された淡路小学校跡地に大規模複合施設が竣工します。プロジェクトの正式名称は、「淡路町二丁目西部地区第一種市街地再開発事業(北街区)」。愛称は「WATERRASU(ワテラス)」です。輪(コミュニティ)を照らす、和+テラス(段丘)、WATER(水)+TERRA(大地)の3つを意味し、「古き良き伝統を受け継ぎ、新しいコミュニティが育まれる街へ」をコンセプトとしています。

地上41階・地下3階の「WATERRAS TOWER」と、地上15階・地下2階の「WATERRAS ANNEX」の2棟を取り囲む、約22,000平方メートルの広大な区域の全容が見え始めました。公園と一体化した敷地内には緑が溢れ、四季の花々で彩られる和の庭「花暦園(はなごよみえん)」が整備されます。

高層のタワーはオフィスとレジデンスになり、低層のアネックスには学生向けの賃貸マンションなどが入ります。モールとなる商業ゾーンは、4月12日に、スーパーマーケットのOlympicをはじめとした物販施設やブルーノートがプロデュースするカフェ・フレンチ・デリカテッセンなどの飲食店が19店もオープンする予定です。


アキバ界隈では最高峰となる高さ164.8mの「WATERRAS TOWER」
アキバ界隈では最高峰となる高さ164.8mの「WATERRAS TOWER」



さらに、3月末には、秋葉原のお隣の御茶ノ水ながら、アキバゾーンにつながる「御茶ノ水ソラシティ」がオープンします。プロジェクト名は、「神田駿河台4-6計画」。ここは日立製作所の本社ビルの跡地で、JR御茶ノ水駅の目の前、東京メトロの新御茶ノ水駅に直結します。南東部にブリッジが架橋され、ここを通って、秋葉原方面の「WATERRAS」につながります。

名前の由来は、Safety & Sustainability (安全&持続性)、Open-Space (開放感あふれる空間)、Landmark (お茶の水のランドマーク)、Access (優れたアクセス性)の頭文字をとって、SOLAとなりました。全敷地の45%が緑化されます。

地上23階・地下2階・塔屋2階で、最大624人収容の大ホールや大小複数の会議室からなる会議センターを完備します。テナントには、3〜4階に秋葉原ダイビルや御茶ノ水周辺にキャンパスが分散していたデジタルハリウッド大学が集結し、6〜12階には日本製紙の本社と関連会社が移転します。


新学期の学生や新社会人を迎える「御茶ノ水ソラシティ」
新学期の学生や新社会人を迎える「御茶ノ水ソラシティ」



アキバ界隈には、最先端の高層ビルだけではなく、歴史的建造物も集積しています。この春に竣工する3大再開発地とは、目と鼻の先にある神田須田町の一角、神田川と靖国通りと昌平橋通りに囲まれた三角地帯です。かつて連雀町と呼ばれていた一帯は東京空襲で奇跡的に焼け残りました。今は江戸東京たてもの園に移築された「武居三省堂」や「万世橋交番(須田町派出所)」がありました。そして、現在も営業中のあんこう鍋の「いせ源」、蕎麦の「神田まつや」、鳥すきやきの「ぼたん」、甘味処の「竹むら」は、粋な風情を醸し出しています。


神田須田町は歴史的建造物が建ち並ぶグルメトライアングル
神田須田町は歴史的建造物が建ち並ぶグルメトライアングル



その代表格であった籔蕎麦の名店「かんだやぶそば」が、2月19日の夜に出火しました。数寄屋造りの木造2階建ての店舗は、東京都選定歴史的建造物に選定されていました。コシのある手打ち麺と辛目のつゆの味はもちろん、洒落た中庭に、女将さんの注文する独特な長い節回しが響く店内はとても情緒がありました。半年後には、営業を再開するとのことなので、伝統の継承を期待します。


電線のショートで出火した「かんだやぶそば」は営業休止中
電線のショートで出火した「かんだやぶそば」は営業休止中



初夏の5月は、「かんだやぶそば」4代目当主の堀田さんをはじめ、神田っ子が待ちに待った神田祭です。東日本大震災で休止した神幸祭や神輿宮入も4年ぶりに復活します。神田明神のお膝元のアキバは、「もえ」ています。
  
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