進化するラーニングのカタチ オンライン英語研修成功のコツ
~バーチャル空間の特徴を活かす~

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コラム

2020.06.16

加藤 円 Madoka Kato
加藤 円サイコム・ブレインズ株式会社
ソリューションユニット マネジャー/シニアコンサルタント

今回のコロナ禍で研修のオンライン化が急激に進んでいるといわれますが、実は英語研修においてはコロナ以前の比較的早い段階からオンライン化が進んでいました。2000年頃からeラーニングやオンライン英会話という形態のサービス提供が始まり、徐々に浸透して2015年頃には何かしらのオンライン英語学習を導入している企業が80%に達したと言われています。このコラムでは、社員の英語でのコミュニケーション力をオンラインでいかに強化していくかについてお伝えします。

働き方改革が後押しした、企業の英語研修オンライン化

ここ数年の企業の英語教育のオンライン化を後押ししたのは「働き方改革」です。サイコム・ブレインズが企業の研修ご担当者様からいただくご相談でも、社員が多忙で一か所に集められない、時間が取れないという理由でオンラインを選択されるケースが非常に多くなっています。それに加え、予算削減や個別の学習ニーズへの対応といった理由もお伺いします。英語力は1日、2日の研修を受けただけでは劇的に変化するものではなく、継続的な学習が不可欠であること、またグローバル化の波を受け、英語力向上を期待される対象者が幅広く、スタート時のレベルや課題、ゴール設定が様々であることも、オンライン化が進んだ背景にあるようです。

近年企業で取り入れられているオンライン英語研修は、大きく分けると以下の3つのタイプが多いようです。ここ数年で企業研修として導入数が急激に伸びたのがオンライン英会話です。矢野経済研究所の調査でも、語学ビジネスの成長は全体として横ばいのところ、法人向けのビジネスは2.3倍の成長率となっています。

企業向けオンライン英語研修のタイプ

オンライン英会話のメリットは、時間やコストの削減、スケジュール、場所のフレキシビリティといったところが大きいです。一方で、目的意識が高く意志が強くないと継続が難しいという課題がよくあげられます。またフレキシブルな対応を可能にするために、従来のスクールと比較して講師数が多くクオリティ管理が難しくなることから、指導力のばらつきや体験レッスンと入会後のレッスンの品質に差があるというような声を聞くこともあります。この問題の解決策として、講師を選べるサービスを提供している場合もありますが、人気講師の予約が取りにくかったり、毎回講師が変わるので関係性を築きにくい、学習進捗を追いにくいといった面もあるようです。また、対面のレッスンと比較して臨場感に欠ける、場の空気感や雰囲気が伝わらずコミュニケーションがとりにくい、といった声もあります。

上記のデメリットはありますが、オンライン英会話の一番大きなメリットは、講師を独占でき会話量が確保できる、質問がしやすいことではないでしょうか。集合研修では他の参加者に自分の英語を聞かれるのに抵抗がある、自分より英語力が高い人がいると遠慮してしまうなどという声もきくことがありますが、オンライン英会話では遠慮せずに発言、質問ができ、個人のレベルや目的に合わせてカリキュラムをカスタマイズできるというのも良い点です。ただこのメリットを十分に生かすには、受講者本人がオンライン英会話で達成したい目標や解決したい課題を整理しておく必要があります。

オンライン英会話のメリット・デメリット