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グローバル人事/ナショナルスタッフの育成 ナショナルスタッフ研修、復活の兆し。来日も集合もナシで、自社へのロイヤリティを高めることは可能なのか?

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コラム

2021.07.30

勝 幹子 Mikiko Katsu
勝 幹子サイコム・ブレインズ株式会社
ディレクター / シニアコンサルタント

サイコム・ブレインズがご提供している研修の中でも、コロナ禍で「全面ストップ」になってなかなか復活しなかったものに「日本に各拠点の現地人社員を集めるナショナルスタッフ研修」があります。今年の4月以降、ようやくこういった研修の企画を復活させる動きが見えてきましたが、渡航制限が種々続く中「日本本社に集める」ことはできません。そこで、当社には「そうはいっても、ナショナルスタッフに対する研修をこのままストップしておくわけにはいかないので、何か実施したい。どうすればよいか?」というご相談が多く寄せられるようになりました。

今回は、そういった日本人以外の方向けの研修を、日本本社から企画しなければならない時に、我々が留意しているポイントをいくつかお伝えします。

本社訪問や観光といった「ご褒美」がなくても、会社への愛着は高められる?

ナショナルスタッフ研修を企画する際にまず取り組むべきことは、実施する目的の「再定義」です。

コロナ前まで良く行われていた「日本本社に海外現地法人のスタッフを呼び、リーダーシップや企業戦略についてのワークショップをすると同時に、本社のメンバーと交流し、オフィスや生産現場を直接訪問する」研修は、一石二鳥どころか三鳥も四鳥も目指すものでした。つまり、リーダーシップや戦略といった参加者に必要な知識のインプットの他、日本旅行というご褒美で社員の貢献に報いること、本社オフィス訪問や本社メンバーとの交流で本社に親しみを感じてもらうこと、他の海外現地法人の社員とネットワーキングを高めること等、複数の目的が詰め込まれ、結果的に彼らの会社への忠誠心を高めて帰国後のパフォーマンス向上を期待することができました。ところが、「日本旅行」というご褒美の部分が実現できず、オンラインや、集めるにしても拠点ごとでの移動を含まない実施方法をとらざるをえない現状では、目的を再度定義し、「日本旅行」というご褒美がなくても成立するものに仕立てる必要があります。

その際に、よく起こるのが、「拠点のマネジメントに必要な科目について学ぶ(リーダーシップ、営業スキル、戦略立案スキル)」「他の拠点のメンバーとのネットワーキングを深める」「選抜メンバーとして自覚を持ってもらう」の3点については、オンラインでも研修実施のイメージがわきやすいのですが、「本社への愛着、親しみを感じてもらう」「企業へのロイヤリティを高める」の2点については「オンラインでは難しい」とあきらめてしまうという事です。後述しますがリモートでも十分にこの2点も実現可能ですので、ぜひあきらめずに目的に残すこともご検討ください。