メッセージ

2020年代における2つの潮流と
サイコム・ブレインズが
取り組む
3つの注力テーマ サイコム・ブレインズ株式会社  
ファウンダー 代表取締役社長 西田 忠康

西田 忠康 西田 忠康

サイコム・ブレインズは、職場での学びを通じて個人の成長と企業の変革を支援する会社です。特に人事組織領域でイノベーションを志向する企業のご担当者のディスカッションパートナーとしてお役に立てるよう、研鑽を積んでまいりました。

2020年代の2つの潮流

2020年代は、ビジネスにおける学びの目的と期待感が大きく変化した10年間となろうかと思います。これは、パンデミックによる働き場所の多様化と人手不足、それにテクノロジーの進化によってもたらされたものですが、それは大まかに言えば二つの潮流であると考えます。

学びの主体は組織から個人へ

多くの人がテレワークを経験し、そこからオフィスワークとほぼ同様のアウトプットが出せることに気づきました。そうすると、個人として誰かに指示されなくても自分で物事を考え、自分に必要な知識・スキルを磨き、自分の中長期的目標を持っていることが、従来よりもはるかに重要になりました。同時に、オフィスに集まり長い時間を過ごすことで組織は成果を出し、個人も成長するという考え方は退潮しました。場所と時間による制約が減り副業が一般的になってくる環境下では、いかにメンバーのエンゲージメントを高めるか、個々のキャリアとのシナジーを確保するか、企業には新たなチャレンジが求められます。

グローバルなインテグレーション

優秀なビジネスパーソンやエグゼクティブが世界を飛び回る時代は終わり、そのかわりに、オンライン会議やシステムの統合によりグローバルかつタイムリーにビジョンや戦略を共有し、ダイバーシティを強みにしながらバーチャルにプロジェクトや問題解決を進められる企業が勝利を収めるようになりました。その一方、AIが言語翻訳の能力を高めた結果、コンテンツだけでなくレクチャーも、世界中の人たちが自分の言語で受けられるようになりました。日本人がずっと悩まされてきた言語のハンディーキャップは以前ほどではなくなりつつあります。

サイコム・ブレインズが取り組む3つのテーマ

2020年代における2つの潮流の認識に立ち、当社がクライアントにご提供しようと考えているテーマは下記の3つです。

研修はコンテンツからコンテクストへ

従来の研修では、どんなテーマか、コンテンツはカスタマイズできるのか、またそれを伝える講師の経験値や魅力度が重視されてきました。これからは学ぶ人それぞれのきっかけと目的に合致すること、学ぶタイミングやシチュエーションが妥当であること、学んだことが定着することが重視されます。そのためには、ニーズに応じて関連する数種類のコンテンツを検索し、それらをつなぎ合わせることが要請されますが、我々はラーニングデザインとテクノロジーの両面から、最適なソリューションをご提供してまいります。

ラーニング・イン・ザ・フロー・オブ・ワーク

従来は、業務とは別に設定される集合研修が主体で、Eラーニングの場合も体系づけられた一連のコースをこなす必要がありました。これからは、業務やプロジェクトのなかで自ら目標を設定、あるいは課題を解決する必要を感じたときに学べることやそのための環境整備が重視されます。そのために我々は、タイムリーに学べるコンテンツを充実させ、使い勝手の良いプラットフォームを提供するとともに、効果的な学び方をご提案してまいります。

良質で標準化されたラーニングコンテンツ

研修はコンテクストが重要と前述しましたが、とはいえ、学びは、単なる情報収集やマニュアルではなく、なぜそうなるかを理解し、出来なかったことができるようになり、新たなアイデアを創出できるようになることが重要です。また、各人のコンテクストにあったラーニングニーズを充たすためには豊富なコンテンツが必要です。サイコム・ブレインズは研修会社として四半世紀の実績を有し、経営知識や思考力などのテーマ、それにビジネスケースやロールプレイなど、幾多の研修を経た完成度の高いコンテンツ群を蓄積しており、そのノウハウを新たに必要とするコンテンツの開発に生かしてまいります。

サイコム・ブレインズは、これら3つのテーマを念頭に、個人の成長と企業の変革をグローバルにご支援してまいります。

人と組織、双方の持続的
成長を促すのは
「健全な
緊張感」と「多様性」 サイコム・ブレインズ株式会社 
取締役専務執行役員 太田 由紀

太田 由紀 太田 由紀

ニューノーマルな環境下、私たちは、予測の難しい変化に対応しつつ生きて行くことを求められています。その中では組織も、組織に属する人も、思考や行動を大きく変えざるを得ません。であれば敢えてこれを機に、人と組織双方の持続的成長がより促されるべく、機会や学びを提供するのが、サイコム・ブレインズの使命と考えます。

人と組織双方の持続的成長がより促されるためには、双方が「選び選ばれるパートナーである」という、健全な緊張感を持つことが欠かせません。そのために、組織は社員一人ひとりに対し「あなたは何を強みに何を実現したいのか」と問いかけつつ、成長の機会となる仕事経験、および学びの場を計画して提供する必要があります。「越境体験・学習」により広く社外に目を向けさせることも大事です。一方、社員も「自身のキャリアは自身で構築する」という意思をもって学び続ける、進化し続けることが求められます。自身の市場価値を定期的に認識することも大事です。

もう一つ、人と組織双方の持続的成長を促すには、「多様性=ダイバーシティ」が欠かせません。組織が目指すべきは、意見や視点の多様化により意思決定やイノベーションの質を向上させる「オピニオン・ダイバーシティ」です。そのために、社員の属性や特性の多様化を加速する必要があります。社員の側も、多様な経験と幅広い知見を持つ「イントラパーソナル・ダイバーシティ」を意識する必要があります。所属するコミュニティを現在の職場のみで良しとせず、新しい職場・仕事、仕事以外の生活の場・地域・趣味・ボランティアなどで多様な経験を積むことで、多彩な能力を持ち高めることが可能になります。

サイコム・ブレインズは、「健全な緊張感」と「多様性」にフォーカスし、人と組織双方の持続的成長を支援して参ります。

デジタル化による
教育研修革命を
リードする サイコム・ブレインズ株式会社 
取締役専務執行役員
CDO(最高デジタル責任者) 川⼝ 泰司

川⼝ 泰司 川⼝ 泰司

デジタル化の進展はあらゆる産業に「個別化」「効率化」をもたらし、産業構造そのものの再構築を促しています。人材育成の領域でもデジタル化によって、個人ごとに最適化された学習メニューを提示したり、予測モデルに基づくキャリア支援など、従来は空想に過ぎなかったイノベーションが現実となりつつあります。

しかし、人材育成の本質はデジタル化によって変化するものではありません。デジタル化がもたらす恩恵は、第一に人材育成が合理的かつ効率よく進められることです。しかし、教育研修に求められる人の意識や価値観の転換、気づきや行動変容をもたらすためには、単なるデジタルへの置き換えではなく、尚一層の工夫とそれを生み出す知恵や知見、創造性が必要となります。ときには人の認知プロセスを理解したうえで教育研修をデザインし、有効なツールを選別して活用法を考案するなどのプロデュース力も求められます。さらには、ラーニングアナリティクスやAIも積極的に取り入れ、これまでにない発想で教育研修をリデザインする力量も必要になります。こうした総合力こそが、教育研修のデジタル変革(DX)には必要不可欠と言っていいでしょう。

サイコム・ブレインズは、人材育成を知り尽くした頭脳集団として、教育研修モデルのデジタル変革を持続的かつ先進的に推進してまいります。

グローバル化とテクノロジーの
進化で
問い直される人材要件。
高いアンテナを
持って
クライアントに寄り添い、
事業の成長に貢献したい サイコム・ブレインズ株式会社 
取締役
経営・イノベーション人材育成担当
小林 敬明

小林 敬明 小林 敬明

サイコム・ブレインズは、特にグローバルな研修のプロとして、顧客のニーズを徹底的に聞くとともに、あるべき研修を指南し実践してきたと自負しています。しかし、昨今、2つの点でもはやそれが容易ではなくなってきたとも感じています。

まず、グローバル化の潮流に対し、トランプ現象をはじめ、政治、文化、宗教的アンチ・グローバルな動きが出ていた中、コロナ禍により人々の物理的移動も制限された結果、意識もコミュニケーションのありようも大きく変容を受けています。一方、ITやAI、ロボティクスの発展とともに経済活動における人間の付加価値が問い直されつつあり、特に働き方においてリアルとバーチャルの混在が常態化し、DXが進展すれば、人間に必要とされるのは能力・活動についての考え方も大きく影響をうけるでしょう。

このように将来の人材要件が不明確な状況では、研修会社も今までの知見には頼れません。顧客に信頼されるには、ビジネスに限らず世界の動きに対する高いアンテナを持つ一方、共に悩み、寄り添うコミットメントが重要であると痛感しています。長年、イノベーションや起業に関わってきた経験を活かし、良き伴走者として顧客の事業成長に貢献してまいりたいと思います。